■藤前干潟クリーン大作戦とは

 土岐川、庄内川、新川の河口にある藤前干潟は、長年の市民活動によってゴミ埋め立てを免れ、2002年11月に国設鳥獣保護区の指定とともに、ラムサール条約の登録地となりました。
 日本有数の渡り鳥の飛来地である藤前干潟は、生命のつながりと私たちの暮らしのあり方を教えてくれる貴重な場所です。
 しかし、藤前干潟とその周辺の岸辺は、上流などから運ばれたペットボトル、ビニール袋、発泡スチロールなどの石油原料の製品ゴミに覆われており、流域住民の良識が問われています。

 

 こういったことから、
 「ラムサール条約に恥じない藤前干潟に する」、

 「子供達が安心して遊べる干潟や川を取り戻す」、

 「流域全体のゴミや水のことを考えるネットワークを形成する」ことを目的に、

 「エコストック実行委員会」、「土岐川・庄内川流域ネットワーク」、「特定非営利活動法人藤前干潟を守る会」、「リバーサイドヒーローズ・多治見さかなの会」の4市民団体が行政、企業などと協働して「流域市民・市民団体による」藤前干潟のクリーン作戦を行うために、2004年10月5日に「藤前干潟クリーン大作戦実行委員会」を結成しました。
 

 2006年春からは、新たに「モリゾー・キッコロと環境活動を推進する会(通称:モリコロ会)」、2009年秋からは「庄内川川ナビ歩こう会」、2011年春からは「産業廃棄物専門家グループ(通称:IPG)」が実行委員会に加わり、活動を共にしていくこととなりました。

 

 さらに、現在は「かすがい環境まちづくりパートナーシップ会議」、「土岐川・庄内川源流の森委員会」、「名古屋市稲永スポーツセンター」、「なごや舞祭衆」、「(一社)ClearWaterProject」、「萌木舎」、「中部大学ボランティア・NPOセンター」、「名古屋市野鳥観察館」、「愛地クリーンプロジェクト」、「中部大学上野研究室」が実行委員会に加わり、藤前干潟の清掃だけではなく、藤前干潟の環境に関する調査や普及啓発、伊勢湾流域での活動(22世紀奈佐の浜プロジェクト)を行うなど、活動の幅を広げています。

 

 藤前干潟クリーン大作戦の発端は、2003年6月から前実行委員長である浅沼秀夫氏が1人で藤前干潟の清掃活動を始めたことでした。浅沼氏の粘り強い活動が徐々に広がり、藤前干潟周辺の学区、そして多くの市民・団体・企業・行政が加わり、今では約2,000人が参加する活動となっています。

 

これからも多くの方の協力を得て、藤前干潟クリーン大作戦を主とする藤前干潟さらには伊勢湾流域のごみ問題、環境問題に関する活動を行っていきたいと考えています。

 

第1回 藤前干潟クリーン大作戦の様子